【日本 広島】
『ねぇ、知ってる?』
大体いつも彼女は僕が知らない何かを知っていて、それを話す時はとても嬉しそうにしている。
だから、僕は時々だけど、知っていても知らないふりをするんだ。
手を繋ぎながら鳥居をくぐった二人は神様からの祝福を受けてずっと幸せになれるって事を教えてくれる時、彼女の幸せそうな顔を見れる事を僕は知ってる。
僕にとって大切なのは“知ってる、知らない”とかではなく、幸せな顔を見れる方法なんだっていうのを知ってるけど、どこにいけばそんな彼女に出会えるのかっていう肝心な部分は世界一無知な僕